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グラースの動物医療

飼い主のみなさまに
納得していただく獣医療を提供するために
大切に考えていることがあります。
飼い主のみなさまに納得していただく獣医療を提供するために大切に考えていることがあります。
Column 8
 グラース動物病院でできる幅広い血液検査
犬猫の健康診断に欠かせない血液検査

言葉を話せない動物たち。動物の健康状況を把握するためには血液検査はとても重要です。

特に犬猫はもともと狩猟動物。自分の体が弱っていてもそれを周囲に知られると狩猟の対象となることから表情に出さないと言われています。
飼い主さんが症状を察知したときにはすでに病気が進行していて手遅れの場合もあるのです。

グラース動物病院はみなさまの愛犬愛猫の健康を守るために、定期的な健康診断をおすすめしています。

今回は当院が大切にしている血液検査について触れたいと思います。
さまざまな検査項目

一言に血液検査と言っても、さまざまな検査項目があります。

一般的な動物病院で行う血液検査は、血液中の赤血球や白血球の数を調べたり、腎臓や肝臓など内臓の状態を数値化してチェックするものが主流です。

さらに踏み込んだ検査をするには外部の専門検査機関に採血した血液を郵送して検査を依頼する必要があります。

しかし専門の検査機関で検査結果が出るまでにはどうしても日数がかかるため、その分だけ診断や治療に取り掛かるのが遅れてしまいます。

どのような病気であっても、より早期に的確に診断して、治療開始することが理想的です。

特殊な検査ができる機器を導入


グラース動物病院では、いくつかの特殊な検査項目に関して、院内で即時に検査を実施できるよう最新設備を取り揃えています。

以下の専門検査については外部の検査機関に依頼しなくても、当院で検査結果を出すことができます。その場でいち早く犬猫の健康状態を把握し迅速に診断・治療が可能になるのです。

左の機器で以下の ① ~ ④ の専門検査が可能です。



①猫血清アミロイドA検査(SAA)

猫の体内で細菌やウイルスなどの感染症や自己免疫疾患が起こると、病原体を攻撃するために体に炎症反応が認められます。

この血液検査はいわば猫の炎症マーカー。体に炎症が起きているかどうかを判定するものです。炎症を起こす様々な病気を診断する際や、治療の効果を判断する際に有用です。


②総胆汁酸検査(TBA)

この検査数値は肝硬変や門脈体循環シャントなど、様々な肝臓の病気の際に上昇します。

先天性門脈体循環シャントは、生まれつき肝臓に入り込む血管の一部に異常が認められることで、腸から吸収された栄養や毒素が肝臓で処理されず、肝臓の成長が阻害されたり、毒素が全身に巡って発作などの神経症状(肝性脳症)をきたす病気で、根本的な治療には外科手術が必要となります。

肝臓の機能に関するマーカーとしてこの血液検査はとても大切です。

③コルチゾール検査(COR)

副腎に関するホルモンの状態をチェックします。

高齢犬に多いクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)や、緊急性の高い状況になりうるアジソン症候群(副腎皮質機能低下症)といった病気の診断、治療の効果を判断する際に有用な検査です。


④甲状腺ホルモン(T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)

甲状腺に関するホルモンを調べる血液検査です。
中高齢犬に多い甲状腺機能低下症や、高齢猫に多い甲状腺機能亢進症という病気の診断、治療の効果を判断する際に有用です。
⑤トロンビン・アンチトロンビンIII複合体検査(TAT)

下の写真の機器を使うと血液の凝固に関する検査ができます。
重度の炎症や腫瘍などから起こりうる、播種性血管内凝固症候群(DIC)という致命的な状態を判断する助けになります。
DICは全身の血管の中で血栓ができやすくなる異常な状態で、血栓形成により血液を固める成分が過剰に消費されることで、本来であれば自然に止まるはずの出血も止まらなくなります。

DICが起こると血栓による多臓器不全を来したり、DICに気づかないまま手術を行うと手術中に出血が止まらなくなる可能性が高く、非常に危険です。

DICを迅速に診断することは、より安全に手術を実施する際に有用となります。

言葉を話せない犬猫たちの「声なき声」を聴くために私たちグラース動物病院はよりやさしく、より確実に「ともに生きる」をサポートしたいと考えています。

「2023年秋 犬の健康診断キャンペーンのお知らせ」
健康診断の各パックの詳細はこちらをご覧ください
Column 8
グラース動物病院でできる
幅広い血液検査
犬猫の健康診断に欠かせない血液検査

言葉を話せない動物たち。動物の健康状況を把握するためには血液検査はとても重要です。

特に犬猫はもともと狩猟動物。自分の体が弱っていてもそれを周囲に知られると狩猟の対象となることから表情に出さないと言われています。
飼い主さんが症状を察知したときにはすでに病気が進行していて手遅れの場合もあるのです。

グラース動物病院はみなさまの愛犬愛猫の健康を守るために、定期的な健康診断をおすすめしています。

今回は当院が大切にしている血液検査について触れたいと思います。
さまざまな検査項目


一言に血液検査と言っても、さまざまな検査項目があります。

一般的な動物病院で行う血液検査は、血液中の赤血球や白血球の数を調べたり、腎臓や肝臓など内臓の状態を数値化してチェックするものが主流です。
さらに踏み込んだ検査をするには外部の専門検査機関に採血した血液を郵送して検査を依頼する必要があります。

しかし専門の検査機関で検査結果が出るまでにはどうしても日数がかかるため、その分だけ診断や治療に取り掛かるのが遅れてしまいます。

どのような病気であっても、より早期に的確に診断して、治療開始することが理想的です。
特殊な検査ができる機器を導入

グラース動物病院では、いくつかの特殊な検査項目に関して、院内で即時に検査を実施できるよう最新設備を取り揃えています。

以下の専門検査については外部の検査機関に依頼しなくても、当院で検査結果を出すことができます。その場でいち早く犬猫の健康状態を把握し迅速に診断・治療が可能になるのです。

上の写真の機器で以下の①~④の専門検査が可能です。
①猫血清アミロイドA検査(SAA)
猫の体内で細菌やウイルスなどの感染症や自己免疫疾患が起こると、病原体を攻撃するために体に炎症反応が認められます。

この血液検査はいわば猫の炎症マーカー。体に炎症が起きているかどうかを判定するものです。炎症を起こす様々な病気を診断する際や、治療の効果を判断する際に有用です。
②総胆汁酸検査(TBA)
この検査数値は肝硬変や門脈体循環シャントなど、様々な肝臓の病気の際に上昇します。

先天性門脈体循環シャントは、生まれつき肝臓に入り込む血管の一部に異常が認められることで、腸から吸収された栄養や毒素が肝臓で処理されず、肝臓の成長が阻害されたり、毒素が全身に巡って発作などの神経症状(肝性脳症)をきたす病気で、根本的な治療には外科手術が必要となります。

肝臓の機能に関するマーカーとしてこの血液検査はとても大切です。
③コルチゾール検査(COR)
副腎に関するホルモンの状態をチェックします。

高齢犬に多いクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)や、緊急性の高い状況になりうるアジソン症候群(副腎皮質機能低下症)といった病気の診断、治療の効果を判断する際に有用な検査です。
④甲状腺ホルモン(T4)、
 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
甲状腺に関するホルモンを調べる血液検査です。
中高齢犬に多い甲状腺機能低下症や、高齢猫に多い甲状腺機能亢進症という病気の診断、治療の効果を判断する際に有用です。
⑤トロンビン・アンチトロンビンIII
 複合体検査(TAT)
下の写真の機器を使うと血液の凝固に関する検査ができます。
重度の炎症や腫瘍などから起こりうる、播種性血管内凝固症候群(DIC)という致命的な状態を判断する助けになります。
DICは全身の血管の中で血栓ができやすくなる異常な状態で、血栓形成により血液を固める成分が過剰に消費されることで、本来であれば自然に止まるはずの出血も止まらなくなります。

DICが起こると血栓による多臓器不全を来したり、DICに気づかないまま手術を行うと手術中に出血が止まらなくなる可能性が高く、非常に危険です。

DICを迅速に診断することは、より安全に手術を実施する際に有用となります。
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言葉を話せない犬猫たちの「声なき声」を聴くために私たちグラース動物病院はよりやさしく、より確実に「ともに生きる」をサポートしたいと考えています。
ー お知らせ ー
2023年秋 犬の健康診断キャンペーン
健康診断の各パックの詳細は
こちらをご覧ください。
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大切に考えていることがあります。